被災地からの声
2012-01-07


毎週日曜日、朝八時から、NHK仙台で「被災地からの声」という番組を放送しています。
忙しい時は録画して、毎週、欠かさず見ています。
現場の声もさながら、アナウンサーの津田さんが、自身も石巻出身ということもあり、被災者の身に沿った率直なコメントを添えてくれます。
津田さんは、取材を基にした講演活動もしていて、講演を聞きに行った人から、印象に残る言葉を二つ聞きました。
*福島の人は、遠い目をしているんですよ。
*被災地で何が一番必要だと思いますか?ずばり、お金なんです。
現場をくまなく歩いて、言葉を拾い上げる津田さんのコメントは、切実なものがあると感じています。
今日の河北新報には、「うずくまる瓦礫」という言葉がありました。
膨大な瓦礫は行き場もなく、「現地で処分」を求められています。
被災地の人が、じっと唇を噛みながら、うずくまる姿に重なるイメージでしょうか。
白石の越河地区は、干し柿の産地ですが、今年は畑に、柿が実をつけたまま立っています。
農家の人も、柿の木が哀れで、切り倒すこともできないことでしょう。
汚染稲わらも、未だに各農家が保管しています。(なぜか、責任を持たされて!?)
小学生の子を持つ農家仲間は、「あそこの藁には、おめら、ぜったい近づくなよ」と言い聞かせています。
冬になって、今度は、薪風呂やストーブの灰が問題になっています。
灰になることで、容量当たりの放射性物質が増え、濃縮される形になるからで、焼却灰からは、途方もない数値が出ています。
「灰の処理、どうすんのかねえ?」と、山間に住む農家と話をしました。
「中間貯蔵施設に持っていくんだべ」という答えが返ってきましたが、だれも、その中間施設が自分の住む場所の近くに来ることはお断りでしょう。
だれかが押し黙ったまま我慢するのを、じっと息をひそめて待っている・・それが当たり前でありませんように・・。
さて、「被災地からの声」に話を戻すと、12月最後に放送された「丸森町編」の男性は、「愛の対極は無関心」という言葉を、ボードに書いていたのが印象に残りました。
東北エリアの番組ですが、要望が相次ぎ、12月に3度、全国放送もされたようです。
東北以外でご覧になりたい方は、NHK仙台に要望を入れていただければ、また全国放送も可能になるかもしれません。

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