とりかえばや物語
2016-04-12


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越水利江子先生の「 とりかえばや物語 男装の美少女と、姫君になった美少年」:ストーリーで楽しむ日本の古典 (13):岩崎書店
ストーリーで楽しむ古典のシリーズは、現代の子供たちにも読みやすく書かれている好評シリーズです。
これまで「東海道中膝栗毛」「落窪物語」を描かれきた越水先生が今回手掛けられたのは「とりかえばや物語」。
ある高貴な家柄の家に、双子のようにそっくりで美しい女の子:光風と男の子の桜花がいました。
ところが光風がりりしい性格であるのに対し、男の子は内気な性格。
大臣である父親は、なんと、光風を男として、桜花を女として、それぞれ宮廷に出仕させてしまいます。
光風は帝に引き立てられ出世し、桜花は女春宮の信頼を受けていきます。
ところが、女好きの「青空の君」のために、事態は複雑に・・・。
いったい、光風や桜花はどうなってしまうのだろうと、はらはらどきどきして、ページをめくる手がとめられません。
感動の結末は、ぜひ本書でお楽しみください!
あとがきにあった、「物語を読む人の心にさざ波が起こって、深い波紋が広がる・・」という、越水先生の言葉も強く心に残りました。
読み継がれる古典には、時代を超えて、読む人の心にさざ波を立ててくれる要素が詰まっているのですね。
古典、実におもしろいです!

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