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牛だって、泣くんです・・。
おかるの目の前で、牛の目から涙がぽろぽろこぼれていく。
この牛は、初産の上にパドックの中での早産になってしまい、落ち着いた出産が出来なかった。
いまだ母牛としての本能に、スイッチが入らないのだ。
しかたなく、ロープでつないで、哺乳の手伝いをする。
乳を飲ませることで、母牛と子牛の関係を結びつける作業だ。
あわれ、新米母牛は、ぽろぽろと涙をこぼす。
「なんで泣くのや?」と、おかるはふびんである。
「不安なんだろうよ」・・・そうべえの言うには、牛は不安や恐れを感じるときに、涙をこぼすという。
しばし、子牛が乳を飲むうちに、母牛は落ち着いてきた様子。
子牛に鼻を近づけ、面倒を見るようになった。スイッチが入り、母牛としてのプログラムがかたかたと動き出したのだ。
本能って・・、なんかすごいな・・。