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昨日の予定が一日遅れの今日、稲刈りがスタートした。
機械もよく動き、田んぼもぬかることなく、まずは順調の滑り出し。
そうべえが刈り取ったもみを、おかるが軽トラで運び、乾燥機に移す。
ダクトの長さには限りがあるので、軽トラを畦ぎりぎりに止めないと、すんなり届かない。
稲刈り機のエンジン音で声が届かない。そうべえ、おかるに身振り手振りで「もっと畦によれ!」とサインを出す。
おかる、ぼ〜っとしてさっぱり動かず。
「○△×%*+&#!!!」
そうべえ、エンジン音の中で何やらはき捨てるように言うと、ぎりぎり稲刈り機を近づけて、モミを軽トラに流し込む。
おかる、不敵な笑みを浮かべ、そうべえにちかづき、耳元で叫んだ。
「お前さん、「もっと寄れって言ってんだよ、この!』っていったべ?」
「え?言ってないだろ、そんなこと・・・」
そうべえ、笑ってごまかそうするがもう遅い。
動きは鈍いが、おかるには、そうべえ限定の読唇術が備わっているのである。
微笑みあうそうべえとおかるの上では、青い空がさわやかに広がっていた。